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長野日報社

子どもの笑顔励みに伸びるレール 市嶋さんが自宅にHOゲージ鉄道模型

八ケ岳山麓にある自宅の部屋でHOゲージの鉄道模型を作る市嶋健一さん(左)。「子どもたちの笑顔のために」と制作を続けている=富士見町立沢

富士見町立沢の市嶋健一さん(80)は、ログハウスの自宅2階部屋にHOゲージ(縮尺80分の1)の鉄道模型を制作中だ。上下2段に配した計12本のレールの総延長は約175メートル。Nゲージ(同150分の1)より大型で、長編成の模型列車が迫力の走行を見せる。「この世界に完成はなく、常に未完成。楽しみにやってくる子どもたちの笑顔のために作り続けるよ」と鉄道模型に向き合う日々だ。

東京生まれ、東京育ち。1990年に別荘として八ケ岳山麓にログハウスを建て、いまは定住する。会社勤めの頃は都内の自宅にNゲージを設置していたが、広いログハウスでHOゲージに転換。30平方メートルある2階部屋の壁伝いにレイアウトを作っている。

下段に7本、制作中の上段には5本のレールを敷く。蒸気機関車や新旧の新幹線、食堂車、鉄道最高地点を走る小海線の列車…。「数え切れない」ほど収集した。成蹊大学時代はワンダーフォーゲル部に所属。“山男列車”として親しまれた中央東線の夜行普通列車をはじめ、展示・走行させるのは思い出の車両が中心だ。鉄道模型に人生や思い出を重ね合わせている。

愛好会に所属したことはないものの、県内外に仲間を持ち、コロナ下の現在は電話やメールで進捗状況などを報告し合う。小学校時代、鉄道模型に出合った時の感激は忘れられない。レールは床から高さ約90センチの位置に設置している。以前はもっと低い場所だった。「子どもたちが目線で楽しめるように」と、作り直した経緯がある。

夢中になって模型列車を追う近所の子どもたちの姿を見て、「喜ぶ顔を見るのが好きなんだ」と目を細める。模型列車に乗客や乗務員のミニチュア人形を乗せるのもこだわりだ。八ケ岳山麓のHOゲージは進化、加速していく。

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