インテリアに「石灯り」いかが 能代市の毛利石材工業

和紙を張った秋田杉を組み込んだ新しい「石灯り」と毛利洋平さん
能代市明治町の石材加工業「毛利石材工業」(毛利淳一代表取締役)は、県産和紙を張った秋田杉の枠を火袋の部分に組み込んだ「石灯(あか)り」(照明器具)を開発した。玄関先やリビング、店舗内などのインテリアとして活用されることを想定。加工作業を担う毛利洋平専務(32)は「県内の職人の技を詰め込んだ『メイド・イン・アキタ』の製品。石材加工品に親しんでもらうきっかけになれば」と話している。
同社は墓石や記念碑の加工・工事を手掛ける一方、日本を代表する石材加工品の産地で「石都」と呼ばれる愛知県岡崎市で4年間修業し6年前に帰能した洋平さんが、石を素材にした照明器具「石灯り」や花瓶などを手加工で作り、販売している。
石灯りはこれまで、文字通り石だけを使って製造してきたが、「昨今のモノづくりが中国などの海外製が主流となっている中、少しでも『メイド・イン・ジャパン』、『メイド・イン・アキタ』の製品を作りたい」(洋平さん)との思いから、昨年夏ごろに県内加工品を使った石灯り製作を構想。火袋(明かりが入る部分)に組み込む木枠の製作は秋田杉製品を手掛ける能代市の「AAREA」(小林孝生代表)に依頼し、木枠に張る和紙は秋田市雄和に工房を構える和紙職人・高橋朋子さんがすく「出羽(いでは)和紙」を使用することにした。
このほど完成した新しい石灯りは、従来よりも和の部分が強調され、こぼれる電球の明かりも和紙の持つ風合いと相まって一層柔らか。またくり抜く石の面積が大きくなる分、重量は軽くなり、持ち運びやすいという利点も生まれた。価格は5万円前後から。最少サイズは高さ約30㌢。注文はオーダーメードで、石の種類やデザイン、和紙の色柄などの組み合わせは自由。
洋平さんは「木都能代の加工技術と希少な和紙職人の技、石都・岡崎で学んだ石材加工の技術をそれぞれ詰め込んだ製品が出来上がり、うれしい。自宅はもちろん、居酒屋や旅館などにも間接照明的に置いていただけると思う。今後も生活や暮らしに取り入れてもらえるような魅力的な石材加工品を送り出していけたら」と語った。
店頭にはサンプル品(購入可)も並べている。問い合わせは同社(☎0185・52・5088)へ。
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