連携して災害警備訓練 串本署など7機関
訓練で事故車両から負傷者に見立てた人形を助け出す警察官(和歌山県串本町上野山で)
阪神大震災(1995年1月17日)から27年を迎えるのを前に、南海トラフを震源とする大規模地震を想定し、串本署など7機関が参加した災害警備訓練が12日、和歌山県串本町上野山の上野山防災広場であった。参加者は災害対処能力の向上を目指し、連携を確認しながら、建物や車に閉じ込められた人を救出する訓練などに取り組んだ。
この日は県警のほか、航空自衛隊串本分屯基地や串本町消防本部、串本海上保安署、串本署と災害時のドローン運用で協定を結んでいる映像企画制作会社「POS(ポス)」(新宮市)、県災害救助犬協会など7機関から計約40人が参加した。
午前7時に県南方沖でマグニチュード8・7の地震が発生し、串本町内では震度6強の揺れを観測して、大津波警報も発令。災害発生から6時間が経過したという想定で訓練をスタートし、県警のヘリコプターやバイク、ドローンで被害状況を調べたり、無線機を使った通信訓練をしたりした。
その後、土砂災害で倒壊したと想定した建物の屋根部分にチェーンソーで穴を空けて中に入ったり、事故車両のドアを特殊な機材を使ってこじ開けたりし、要救助者に見立てた人形を助け出した。
土砂災害で建物が倒壊したと想定し、チェーンソーを使って進入するための穴を開ける消防隊員
訓練を見守った串本署の泉政勝署長は「17日は阪神大震災の発生の日で、当時は白バイ業務に就いており、神戸に走って悲惨な状況を目の当たりにした。当地は南海トラフを震源とする大規模地震が今後30年の間にかなり高い確率で発生するといわれている。本日は連携などを主眼に皆さんが真剣に訓練に取り組み、十分な成果があったと思う。ただ、訓練に終わりはない。今後も知識や技能の向上を目指して継続していただきたい」と呼び掛けた。
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