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北羽新報社

能代鎮守 八幡神社歴史資料展始まる 貴重な文献に熱視線

貴重な歴史資料の数々をじっくりと見詰める来場者

 県文化財保護協会能代支部(武田孝義支部長)の「能代鎮守 八幡神社歴史資料展」は10日、能代市文化会館中ホールで始まった。同市柳町の同神社所蔵の貴重な文献や図絵など50点を展示し、多くの住民が来場。支部員の解説を聞きながら展示物を見たり、歴史資料を研究した支部員の講話に耳を傾けたりし、同神社の歴史的価値や地域の近世に関心を寄せた。12日まで。

 同神社の歴史資料を展示するのは、平成6年9月に同神社主催で開いた遷座300年記念の展示会に続き、27年ぶり2回目。歴史資料を地域住民に見てもらい、常設展示できる施設の必要性も感じてもらおうと計画し、歴史資料の読み込み、選別、翻刻、解説作りなどを地道に進めてきた。
 元禄7(1694)年と宝永元(1704)年の能代大地震の被害状況や能代の由来などを書き上げた書物「代邑(だいゆう)聞見録」(市指定文化財)や、松尾芭蕉の師・北村季吟から俳諧文学を教わった八幡宮の別当の桂葉が延宝4(1676)年に自分の作品をまとめた書物「千鳥足」(県指定有形文化財)など、かつての能代山本の様子を表す貴重な歴史資料がずらり。
 来場者は解説文を読み込んだり、支部員から説明を聞いたりし、興味津々な様子で鑑賞。同市の女性(75)は「歴史小説などが好きで、能代のことを知る機会だと思って来た。素人でも歴史の深さを感じる」、別の女性(70)は「歴史資料がこれほどあるとは思わなかった。初めて見る資料ばかりで、勉強になる。詳しい解説があるのがありがたい。古文書をよく調べていてすごい」と話した。
 会期中は歴史資料を研究した支部員3人が連日講話する。初日の10日は同支部研修部長の佐藤忠良さんが、歴史資料を基に考察した八幡神社の歴史について約70人の来場者を前に発表。桂葉や長男・里鶯が上方から文化文芸を移入し、能代・秋田の文学の基礎を築いたことや、八幡宮が地域の経済的発展によって伸長し、民衆の拠(よ)りどころとなったことなどを踏まえ、八幡神社は「地域の偉大な歴史的遺産」とした。出席者は活発に質問して学びを深めた。
   武田支部長はオープニングセレモニーのあいさつで「渟城家が守り抜いた歴史資料は重要で、能代の歴史を語る上で活用されている。この事業を始め、常設の資料館は絶対になければいけないとますます実感している。3日間、ぜひ足を運んでほしい」などと述べた。
 展示会は12日までで、開場時間は11日が午前10時~午後4時、12日が午前10時~午後3時。講話は毎日午後1時30分からで、11日が小野立さんの「古文書をひもとく」、12日が金子均さんの「近世の修験」。3日分の資料代として300円が必要。

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