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紀伊民報社

「甘くて濃厚」と好評 作業所開発のミニトマトジュース

なかよし作業所が作っている人気のミニトマトジュース

 和歌山県みなべ町の「なかよし福祉会」が運営する「なかよし作業所」が、地元の農家からミニトマトを仕入れて作るジュースが「甘くて濃厚な味でおいしい」と好評だ。障害者の就労を支援する団体が作ったカタログでも巻頭で紹介されており、担当者は「お薦めの逸品」と太鼓判を押す。

 ミニトマトを加工するきっかけは、地元の農家から「熟して実が割れたミニトマトを何とか活用できないか」と相談を受けたこと。熟したミニトマトは甘くておいしいが、割れているために青果として販売できないのが現状。作業所の職員も「甘いのにもったいない」と考え、2009年から加工品の開発を始め、11年に同町芝に加工場「みんなの食品ひだまり」を開いた。
 当初は「ジュースは好き嫌いがある」と考え、ケチャップやピューレから作り始めたが、ジュースも試したところ、青臭さがなく好評だったことから、新しい機械を導入して本格的に作るようになった。
 商品は、作業所で直売するだけでなく、他の作業所や梅加工販売会社の店舗などで販売。15年にプレミア和歌山推奨品の審査委員奨励賞に選ばれ、17年にはコンビニが扱うギフトカタログに掲載されるなどして、徐々に売れるようになった。
 もっと注目してもらえるようにと、昨年秋に瓶やラベルを一新。今秋、障害者の就労を支援する「県セルプセンター」(和歌山市)が、県内の障害者就労施設の生産品などを紹介するために初めて作ったカタログ「わっくるカタログ」で、ミニトマトジュースが巻頭を飾った。
 担当する同センター専務理事の宮本久美子さん(62)は「まるでフルーツジュース。野菜嫌いな人もおいしいと飲んでくれる。ピカイチな商品で、これからどんどん売れると思う」と話す。
 材料のミニトマトは「赤糖房(あかとんぼ)」のブランド名で知られ、糖度が高いと評判の「キャロルセブン」。現在、みなべ町や印南町の農家10軒と提携し、年間約5トンを仕入れている。
 課題になっているのが、販売量を増やすことだけでなく、ミニトマトの確保。加工場責任者の畑野幸子さん(46)は「ミニトマトのジュースは大手では作っていないと思う。PRするとともに、町内を中心に提携農家を増やしたい」という。
 加工場では利用者7人と職員2人が主に製造に携わる。所長の溝西安生さん(64)は「作業所で働く人の賃金が増え、やりがいを感じてもらえるようにしたい」と話す。農家から委託を受けて製造する形を取ることで、作業所と農家が共に発展できるようにもしたいという。ミカンのジュース作りも目指す。

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