与論 造礁サンゴ「回復傾向」 ダイバーらがリーフチェック

ダイビング事業者らが参加したヨロン島リーフチェック=20日、鹿児島県与論島の供利沖(海の再生ネットワークよろん提供)
サンゴ礁の健康診断「ヨロン島リーフチェック」が20日、鹿児島県与論島供利沖であった。NPO法人海の再生ネットワークよろんが主催。同法人は、調査地点の造礁サンゴの被度(生きたサンゴが海底を覆う割合)は減少傾向にあったが、周辺で最近定着したとみられる稚サンゴが確認できたことなどから「被度は徐々に回復する傾向にあると考えられる」と分析した。
同島のリーフチェックは2000年から年2回実施。今回はヨロン島ダイビング協議会のメンバーら18人が参加し、造礁サンゴ被度や魚類の個体数などを調べた。
前年と同じ地点で調査した結果、造礁サンゴ被度は浅場(水深約5メートル)で16・6%(前年比増減なし)、深場(水深約10メートル)で32・5%(同3・8ポイント減)。
深場では、サンゴを餌とするチョウチョウウオ科やブダイ科の個体数の増加も確認され、同法人は「サンゴ群体の増加を示唆しているかもしれない」と期待を寄せた。
一方で昨年に引き続き、致死性の感染症「ブラックバンド病」にかかったサンゴが5個体以上確認され、同法人は「サンゴ群体への影響が懸念される」とした。感染したサンゴは、表面に黒い帯が観察され、病変は1日2~5ミリ進行する。日本でも、沖縄のサンゴ礁などで確認されている。
同法人の池田香菜事務局長は「今後、陸域の影響が低い外海で、サンゴ被度の増加につながる要因を探っていきたい」と話した。
関連記事
日本酒飲んで復興後押し 酔仙酒造・陸前高田市を応援する会 苫小牧
東日本大震災で津波被害を受けた岩手県陸前高田市と同市の酒造会社・酔仙酒造を支援する「酔仙酒造・陸前高田市を応援する会」(岡部喜代司、加藤孝治共同代表)が21日、苫小牧市住吉町のアールベルアンジェ...
500人大合唱、団員募る 帯広三条高が秋の110周年式典向け
帯広三条高校の110周年記念協賛会(松本健春会長)は、記念式典(10月18日・帯広市民文化ホール)で同窓生ら総勢500人による大合唱を披露する音楽会を開く。7月頃まで記念合唱団員を募集している。 ...
理大生が国連シンポジウムで大役 日本の薬乱防止活動を発信【山陽小野田】
山口東京理科大薬学部6年の田苗悠華里さんと梶本莉世さんが今春、オーストリアのウィーンで開かれた第68回国連麻薬委員会(CND)のシンポジウムに参加し、日本の薬学生の立場で薬物乱用防止活動の重...
雪解け水で心身清め 出羽三山神社神職養成所 男女2人「入所禊」
出羽三山神社神職養成所(所長・阿部良一出羽三山神社宮司)の入所禊(みそぎ)が21日朝、羽黒山中を流れる祓(はらい)川で行われた。男女2人の入所生が冷たい川に入り心身を清めた。 2人は金澤厚成さん...