カザフスタンの大学生と庄内の高校生 展示に合わせオンライン交流
22日まで酒田市日吉町二丁目の山王くらぶで開催された、石油や天然ガス、ウランなど豊富な天然資源を有する中央アジア・カザフスタン共和国の文化や風土を紹介する企画展の一環で20日、同国の大学生と庄内地域在住の高校生によるオンライン交流会が行われ、互いに自然や文化などを紹介し合った。

カザフスタンの大学生と交流する庄内地域の生徒たち
酒田共同火力発電(同市宮海)の千葉秀樹社長は以前、新エネルギー・産業技術総合開発機構による同国での高効率火力発電所建設事業に携わったことがある。この時に築いた人脈を生かして酒田と同国の経済・文化交流を進めようと、前田製管(同市上本町)の前田直之社長ら地元経済界有志と調査団を組織し、2019年秋に同国を訪問。政府高官と懇談するなど、もてなしを受けたという。
交流に当たり、まずは同国について市民から理解を深めてもらおうと翌年1月、日本に留学中の同国出身女子学生2人を招き、踊りと歌のステージを市交流ひろばで開催。同4月に有志らで山形カザフスタン友好協会(吉高利子会長)を結成した。今年2月には旧マリーン5清水屋を会場に同国を紹介するパネル展を開いた。
同協会は今回、山王くらぶとともに同国の魅力を市民に伝えようと「カザフスタン展」を企画。期間中のイベントの一つとして異文化への理解を深めてもらおうと、オンライン交流会を実施し、日本側からは酒田南、羽黒両高校の1、2年生11人、カザフスタン側からは国立大日本語学科で学ぶ学生が参加した。
開始を前に、矢口明子副市長が「市民中心の交流こそ長続きする。これを機に友好が深まることを期待する」とあいさつ。日本の生徒たちは本県や酒田市の概要、鶴岡市の出羽三山や羽黒山伏について紹介。これに対してカザフスタンの学生たちは「首都はヌルスルタンだが、最大の都市は多くの人が知っているアルマトイ。カスピ海、アラル海といった大きな湖がある内陸国」などと述べた。
カザフスタンの学生から「山形の方言について教えて」という要望があり、日本の生徒たちは「ありがとうは『もっけだの』」「触ることを『ちょす』と言います」と答えた。交流を見守った千葉社長は「面白い取り組み。再度やってほしい」と話した。
オンライン交流に先立ち、同国出身で現在、東京外国語大に留学中のトッカリナ・アクマラルさん(36)一家が民族衣装に身を包み、華麗な舞を披露。加藤鮎子衆院議員はじめ多くの市民が鑑賞した。

加藤衆院議員(中央)を囲むアクマラルさん一家
関連記事
お母さんの絵いっぱい 本社図画コン入賞・入選作を展示
八重山毎日新聞創刊75周年記念第33回素敵なお母さんの図画コンクール(八重山毎日新聞社主催)の入賞・入選作品の展示がマックスバリュやいま店、石垣店、新川店の3店舗で行われている。16日午後5時まで。 ...
御柱候補決まる 諏訪大社下社仮見立て 3年後の大祭へ期待膨らむ 長野県
2028年(令和10)年の諏訪大社式年造営御柱大祭(御柱祭)に向けて、下社の御用材となるモミの仮見立てが12日、長野県下諏訪町の東俣国有林で行われた。諏訪大社の神職、下社御柱祭に奉仕する岡谷、...
梅の収穫始まる 傷付いた実も大切に
和歌山県の紀南地方で特産の梅の収穫が始まった。「小梅」が最初で、その後、大玉の「古城」や「南高」とつなぎ、6月下旬ごろまで続く。4月にひょう害があったが、農家は傷が付いた実も一粒ずつ大切に取っ...
日本丸 苫小牧港寄港へ 15年ぶり 港まつりに合わせ
苫小牧市の夏の一大イベント、第70回とまこまい港まつり(8月1~3日、メイン会場・中央公園)のテーマとプログラムの表紙デザインが決まった。テーマはYOSAKOIソーランチーム「夜桜金魚とまこまい...