鶴岡市大山の都沢湿地のアメリカザリガニを使った「ざりっ粉ラーメン」の試食会が10日、同市伊勢原町のラーメンダイニング「晴天の風」(加賀山欣也代表)で開かれた。市内の参加者から「誰でも食べやすく、おいしい」と好評で、16日から同店の限定メニューとして一般提供を始める。
多くの参加者がざりっ粉ラーメンを味わい、意見を交わした
都沢湿地の保全活動の一環で外来生物の駆除に取り組んでいる市自然学習交流館ほとりあ(富樫均館長)が企画した。
同館は2014年から、駆除したウシガエルやアメリカザリガニを市内の飲食店で料理として提供する事業を行っている。ざりっ粉はその一環で、ザリガニを粉末化したもの。「地元食材を使ったラーメンで環境保全に協力したい」という加賀山代表の思いから、昨年よりざりっ粉ラーメンの提供を始めた。
昨年と同じく、豚骨風にまろやかに仕上げた塩ラーメン。ざりっ粉は丼でスープと絡めてエビのような風味を出し、見栄えのあるザリガニの素揚げを添えた。値段は850円。そのうち50円が環境保全金としてほとりあへ募金される。
この日は、富樫館長や庄内自然博物園構想推進協議会の櫻井修治会長、駆除活動に協力している市内の大学生など16人が参加。ほとりあの上山剛司副館長が、アメリカザリガニが持ち込まれた背景や湿地での駆除状況について話した後、試食会が行われた。参加者からは「優しい味で食べやすい」と好評で、「素揚げを客の希望で増やせるようにしてほしい」「ざりっ粉を自由に追加できれば」などの意見も飛び交った。
山形大農学部3年の渡邉隆寛さん(21)は「自分でざりっ粉を使った料理を作ったことがあるが難しい。このラーメンは臭みがなくとてもおいしかった」、加賀山代表は「コロナ禍で貴重な意見を直接聞けたし、にぎやかな雰囲気で活気があって楽しかった。誰でも食べやすいラーメンを目指したので、ぜひ食べてみてください」と話した。
16日から提供する限定メニュー「ざりっ粉ラーメン」
関連記事
清見100%のロゼ 今年も 淡いピンクに磨き めむろワイナリー
芽室町内のワイン醸造所「めむろワイナリー」(町中美生、尾藤光一代表)の、2023年ビンテージ「たのしむ 清見ロゼ」(1本750ミリリットル、4950円)が完成した。5月1日から販売を開始する。 ...
豚丼「100年フード」へ メニュー刷新やPR強化 プロジェクト始動 帯広..
帯広物産協会(小倉豊会長)は4月から、十勝のソウルフードとして知られる「豚丼」のPR強化、メニューのリニューアルなどを行う「100年豚丼プロジェクト」に取り組んでいる。豚丼が昨年度、文化庁の「1...
更別村のビール誕生 副原料に特産5品目 JA青年部50周年記念
JAさらべつ青年部(赤澤翔太部長)は、今年創立50周年を迎えたことを記念し、更別産の農産物を副原料に使用したクラフトビール「さらべつふるえーる」を開発した。赤澤部長は「更別を詰め込んだビールがで...
「ごくらくセット」新装 諏訪五蔵の酒造めぐり 長野県諏訪市内
長野県の諏訪観光協会と諏訪市内5軒の造り酒屋(諏訪五蔵)は27日、五蔵が通年で行う酒造めぐり「ごくらくセット」を4月からリニューアルすると発表した。御朱印帳をイメージした台紙を作製し、各蔵を回...