自然や暮らし、学ぶ旅を 西表島でエシカルツアー JTA催行

目的のピナイサーラの滝に到着し、笑顔を見せる参加者ら=5日午後
日本トランスオーシャン航空(JTA、本社・那覇市、青木紀将社長)は新たな観光サービスの取り組みの一環として西表島の自然を感じ、島の暮らしに学ぶ「エシカルツアー」のモニターツアーを4日から7日までの3泊4日の日程で実施。5日は、ピナイサーラの滝トレッキングと西表島エコツーリズム協会で環境学習を行った。内閣府の新たな沖縄観光サービス創出支援事業を活用した。
エシカルとは「倫理的、道徳的」といった意味で今回のツアーは、島の自然や文化、島に住む人々の暮らしに触れながら参加者自らが新しい旅の在り方を考えるというもの。事前に地元ガイドによるオンラインツアーも開催。島を観光する際のルールやマナーなどを周知した。
ツアーには沖縄本島や県外在住の20代から60代の男女12人が参加。ピナイサーラの滝までは、西表島の自然などについてガイドから説明を受けながら、カヌーとトレッキングで約1時間かけて到着した。バイオトイレや携帯トイレなど環境保全の取り組みについても視察した。
夕方からは西表島エコツーリズム協会を訪問。約1時間の環境学習を実施し、自然環境保護などについて理解を深めた。
参加者は期間中、西表野生生物保護センターの見学やエコツアーガイドと行うビーチクリーン、帆掛けサバニ体験やキャニオニング、島唄ナイトクルーズ、ヒルギを使った染色などを体験する。
西表を訪れるのは3回目だという内田奈七さん(21)=東京=は「ガイドが自然環境について詳しい説明をしてくれ、改めて西表島の自然の大切さが分かった。携帯トイレなどの取り組みも見ることができ、この自然を後世に残してほしいと感じた」、初めての来島だという前仲智子さん(36)=八重瀬町=は「オンラインツアーで現地の様子を見ていたが、実際に来てみると潮の満ち引きや雨や霧で変わる山の表情などとても美しかった。オーバーツーリズムなどを考える機会にもなった」と振り返った。
JTAの担当者は「西表島の観光は『量から質へ』と言われて久しい。自然に配慮したツアーを展開し、このツアーが今後の主流となるような取り組みにしていきたい」と述べた。 ツアー終了後はアンケートを実施。レスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光)でよりよい観光地づくりを目指すとともにそれに見合った旅行商品の開発に生かしていく。
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