宇部市制施行100周年記念式典

式辞を述べる篠﨑市長
宇部市制施行100周年記念式典は1日、記念会館で開かれた。政治、経済、教育、地域、文化、スポーツなどの各分野から約700人が出席。脈々と受け継がれてきた共存同栄、協同一致の宇部の精神(こころ)を支えに、次の100年に向けて市民が生き生きと暮らせるまちづくりをさらに前進させていくことを誓い合った。 篠﨑圭二市長は「石炭産業の繁栄により築かれた宇部は、先人たちの強い郷土意識と共同体精神の下に発展。苦難にも一丸となって乗り越えてきた。コロナ禍の中、改めて宇部の精神を思い起こし、次世代に誇りを持って引き継いでいけるまちをつくり上げていくべく決意を新たにしている。まだまだ発展できると確信しており、輝かしい未来へより一層の支援と協力をお願いしたい」と式辞を述べた。 市議会の河崎運議長は「先人が築いた歴史、伝統、文化を継承し、変動する社会情勢に対応するため市民と手を携えつつ、希望を持てるまちづくりに積極的に取り組んでいく」とあいさつ。来賓の村岡嗣政知事、県議会の柳居俊学議長、宇部商工会議所の杉下秀幸会頭、林芳正衆院議員が祝辞を贈った。 共に市出身でノーベル医学生理学賞受賞者の本庶佑・京都大高等研究院副院長・特別教授と、「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は動画でお祝いメッセージ。本庶さんは「宇部の財産である山口大医学部と工学部の科学者と協力し、新産業を生み出すことができれば、新たな発展ができる」、柳井さんは「自分の運命は自分で変えると決意して行動し、高い目標を持って広い世界に打って出れば、そこには大きなチャンスがある」と呼び掛けた。 功労者表彰では、市表彰条例に基づき、長年にわたり各分野で市勢の発展に貢献した61人と8団体を表彰。特別功労表彰は、久保田后子前市長や宇部興産の山本謙会長、杉山孝治元市議会議長、UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)の酒井忠康運営・選考委員長、澄川喜一運営・選考委員に贈られた。 オープニングは、厚東川中の生徒たちが伝統の夢太鼓をエネルギッシュに披露。エンディングでは、市民オーケストラが厳かに演奏した。共生社会ホストタウンジュニアサポーターの品川百合愛さん(宇部フロンティア大付属香川高2年)、白澤茉歩さん(慶進高2年)、武原美都さん(19)、長久颯真君(サビエル高2年)、長谷川麻菜さん(宇部高2年)、山根彩楓さん(同1年)が「先人の遺業をたたえ、宇部の精神を受け継ぎ、愛する人たち、郷土のために次の100年を目指し、人間が尊重される都市づくりに力強く前進します」と宣言した。 式典直前には、海上自衛隊小月航空基地所属のプロペラ機「ホワイトアローズ」などが、市野球場「ユーピーアールスタジアム」から記念会館までの上空を祝賀飛行した。
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