グリーンスローモビリティ導入 長野県駒ケ根高原で実証実験開始

駒ケ根高原で運行を始めたグリーンスローモビリティに乗り込む乗客
長野県駒ケ根市は、時速20キロ未満で公道を走ることができる電動車を活用した移動サービス「グリーンスローモビリティ」の実証実験を21日から駒ケ根高原で始めた。菅の台バスセンター、駒ケ池、大沼湖、光前寺の4カ所に停留所を設置し、高原に点在する観光拠点の周遊を促す取り組み。事前予約者を対象に11月3日まで無料運行し、導入の可能性を探る。
グリーンスローモビリティは環境への負荷が小さく、狭い路地も通行可能なことから観光客の周遊や高齢者の移動手段として注目されている。市は中央アルプスの玄関口となる菅の台周辺にとどまっている観光客の足を確保する目的で導入を検討。国土交通省の「グリーンスローモビリティの活用検討に向けた実証実験支援事業」を活用し、新たな交通システムとして実証実験に着手した。
実験では菅の台バスセンターと光前寺間の1.8キロを約15分かけて走行。菅の台発と光前寺発の便をそれぞれ毎日8便運行し、菅の台を起点に午後0時5分から4時31分まで各停留所を周回する。
初日は予約を受けた55人が乗車。ポリカーボネートの透明板とドアで仕切られたベンチシートに腰掛け、乗り心地を確認した。長女が乗り物好きという飯島町飯島の伊井島絵梨さん(39)は家族4人で試乗。「普段は車で移動しているが、のんびり景色を楽しめるのもいい。乗り心地も良かった」と話していた。
市は実験を通じて乗客の満足度、運行の安全性、周辺施設への効果、交通への影響、費用対効果などを検証し、来年度以降の導入を検討する考え。引き続き専用のサイト(https://coubic.com/gsmk)で乗車予約を受け付けている。問い合わせは市企画振興課(電話0265・83・2111)へ。
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