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紀伊民報社

ジビエの生ソーセージが好評 1年余で1万9千本販売

「メッツガーマイスター」というドイツの国家資格を持つ森田裕三さんと販売が好調な生ソーセージ

 和歌山県古座川町月野瀬にある食肉処理加工施設「古座川ジビエ 山の光工房」が製造販売している、シカとイノシシの肉を使った生ソーセージの売れ行きが好調だ。マイスターというドイツの国家資格を持つ森田裕三さん(35)=古座川町三尾川=が本場仕込みの技術で開発した商品で、昨年6月から今年9月末までに約1万9千本を販売。家での食事に注目が高まるコロナ禍の「巣ごもり消費」も後押しになっているとみている。

 同施設は、農作物に被害をもたらすシカやイノシシを「厄介者」から「地域資源」に変えようと町が整備し、2015年4月に「古座川ふるさと振興公社」の運営でスタート。主に新宮・東牟婁で捕獲されたシカやイノシシを猟師から買い取り、精肉に加工して飲食店などに販売してきたが、新型コロナウイルスの感染が拡大する中で売り上げが大きく減少。そんな中、森田さんが20年4月、町地域おこし協力隊として着任した。
 森田さんは幼少期から高校卒業まで古座川町で過ごし、北海道にある酪農学園大学に進学、食品加工などを学んだ。卒業後は愛知県にある食肉加工会社に就職した後、27歳の時にドイツに渡り、食品加工会社で4年半修業。ドイツの国家資格で食肉加工職人の証しである「メッツガーゲゼレ」と、それらの職人を束ねる「メッツガーマイスター」という資格を取得した。18年5月に帰国して首都圏にある会社で働いていたが、結婚・出産を機にふるさとに戻ったという。
 開発した生ソーセージは、さばきたての新鮮な肉を使うことにより、通常は弾力を出すために必要な添加物というリン酸塩を使用していないのが大きな特徴。同町産のユズやニンニクなどを生かした3種類があり、1本50グラムと食べ応えがある。
 昨年6月に販売を始めたところ、今年1月ごろには日本最大級の直販サイトの肉などを扱う部門で注文数が1位になるなど主力商品に成長。全体の売り上げもコロナ禍前と比べて大きく増えているという。
 森田さんは「スタッフに恵まれた働きやすい職場で、自分でも満足できる味の生ソーセージができた。古座川ジビエの価値やブランドとしての認知度をもっと高めていきたい」と意気込む。鈴木貴裕施設長(34)も「コロナ禍で外食を控えている分、ちょっと良いものを家で手軽に食べたいという部分がプラスとして働いていると思うし、バーベキューやアウトドア系のお店での需要も大きい。地元の方にも買っていただいており、改めてジビエのおいしさを見直してもらうきっかけにもなっているのではないか」と話している。  生ソーセージは150グラム(3本入り)で、価格は650円(税込み)。町内の道の駅や古座川ジビエのオンラインストアなどで販売している。
 問い合わせは同施設(0735・72・6006)へ。

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