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延長13回、樟南破る 大島、初の決勝へ  九州高校野球鹿児島県予選

初の決勝進出を決めホームに駆け寄る大島の選手ら=11日、鹿児島市の平和リース球場

 第149回九州地区高校野球大会鹿児島県予選(県高校野球連盟主催)は11日、鹿児島市の平和リース球場で準決勝2試合があり、大島は延長十三回タイブレークの末、4―3のサヨナラで樟南を振り切って、初の決勝進出と12季ぶり3回目の九州大会出場を決めた。第1試合は鹿児島城西が国分中央に逆転サヨナラ勝ちした。12日は3位決定戦があり、鹿児島城西―大島の決勝は13日、同球場で午前10時から行われる。

大島は8回、1死3塁から西田の犠飛で武田が生還し同点=11日、鹿児島市の平和リース球場

 ◇準決勝

樟南

1000001000001  3

0000000200002× 4

大島

(樟)永吉、尾形、濵田―森

(大)大野―西田

▽二塁打 町北(樟)

樟46 7 2 13 4 3 1 2 6 13

 打 安 点 振 球 犠 盗 併 失 残

大44 7 3 3 6 3 1 0 2 14

 【評】2点を追う大島は八回、1死二塁から武田の適時打で1点、続く西田の犠飛で追いついた。延長でも決着つかずタイブレークにもつれ込んだ十三回、樟南に勝ち越しの1点を与えたが、大島はその裏、中の内野ゴロに敵失で武田が生還し同点。申告敬遠で1死満塁の好機を迎え、途中出場した青木への押し出し死球でサヨナラ勝ちした。

 【その他の試合】▽準決勝 鹿児島城西8―7国分中央

3時間超、死闘制す エース大野「気持ち切らさず」

延長13回を投げ抜いたエース大野=11日、鹿児島市の平和リース球場

 「よく追いついた」(塗木哲哉監督)―。延長十三回、3時間を超える死闘を制し、大島がチーム初の決勝進出を勝ち取った。

 「八回ぐらいから足がつったりしていたが、気持ちを切らさずに、打たせて取ることを意識して投げていた」とエース大野稼頭央(2年)。「相手打線も力のある選手が多くて、1対1の勝負だと負けるので、ムキにならず力まずに、リラックスして守備を信じて1対9で挑んだ」と183球を投げ切った。

 三塁側の応援席は保護者や本土在住のOBら約30人がチヂンやハトなどでベンチを後押し。保護者会副会長の前山宗之さん(49)は「決勝進出は快挙。子どもたちがよく頑張った」と目に涙を浮かべた。

 大野は「決勝相手の城西は打線も強くとてもいいチーム。1点が勝負になってくると思う。エラーが出てもチーム全体で切り替えて守備からリズムを作って得点したい。優勝して島に帰りたい」。

 武田涼雅主将(2年)は「まずは疲れを取って、決勝進出では満足せずに優勝して九州大会を決められるように、20人全員で頑張っていきたい」と気を引き締めた。

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