子どもたちの安全願い 藤里出身の兄弟 町にクマよけの鈴贈る

クマよけの鈴を浅利教育長に贈る髙橋博さん(左)
能代山本をはじめ、県内でクマの出没がたびたび伝えられていることから、藤里町出身で首都圏に住む60代の兄弟が、古里の子どもたちがクマと不意に遭遇することで事故に遭わないようにと、クマよけ用の鈴を製作し、24日に町教育委員会に寄贈した。
鈴を贈ったのは、同町出身の髙橋博さん(67)=神奈川県茅ケ崎市=と、兄で金属製品製造会社「サン・ディ・タカハシ」を経営する髙橋孝一さん(69)=埼玉県川越市=。昨年10月、同町藤琴地内でクマに襲われ、その後亡くなった女性とは以前から顔見知りで、事故があったことに心を痛めていたという。
孝一さんがクマよけの鈴を製造、子どもたちが偶発的にクマと遭遇して事故に遭わないように町に贈ろうと思い立った。24日、博さんが町教育委員会を訪れて浅利美津子教育長に鈴を直接手渡した。
寄贈された鈴は180個。合金で最高レベルの強度があるとされるべリック(亜鉛合金)製で、鈴本体のサイズは高さ8㌢弱。上部のカラビナを引き上げると音を止めることもでき、状況に応じて音を出したり止めたりすることができる。表面に刻まれた模様はきりだんすなどに使われる唐草模様からヒントを得たもので、一つずつ違うデザインになっているという。
元公務員の博さんは退職後、冬季以外は故郷の町で過ごしている。県内ではクマの出没がたびたび伝えられており、また昨年は町内でも人身事故があったため、子どもたちの毎日が安全か気に掛けていた。「(兄弟)2人とも藤里の生まれなので、町に貢献したい」と思ったといい、そのためには「まずはクマに出合わないよう、自分の存在を知らせることが重要。これが子どもたちの安全につながれば」と話した。
浅利教育長は「町を離れてもふるさとの応援団として思ってくれていることに感謝したい。子どもたちも喜ぶと思う」と話し、生まれ故郷への厚意に感謝を伝えた。
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