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平瀬マンカイ 今年も無観客で  ショチョガマは祭事のみ 龍郷町秋名・幾里

海のかなたの神々に五穀豊穣を祈る平瀬マンカイ=15日午後4時ごろ、鹿児島県龍郷町秋名

 旧暦8月最初の丙(ひのえ)に当たる15日、鹿児島県龍郷町(奄美大島)の秋名・幾里集落でアラセツ(新節)の伝統行事「平瀬マンカイ」が行われ、ネリヤカナヤ(海のかなたの楽園)の神々に豊作と新型コロナウイルスの収束を祈った。新型コロナの影響で今年も関係者のみで実施し、「ショチョガマ」は祝詞をささげる祭事のみ執り行った。

 秋名のアラセツ行事は、収穫への感謝と来年の五穀豊穣(ほうじょう)を祈る稲作儀礼。早朝、山の中腹に建てた片屋根に男衆が上り豊作を願うショチョガマと、夕刻に海岸の二つの岩の上で行う平瀬マンカイがあり、国の重要無形民俗文化財に指定されている。

山の中腹で収穫への感謝と豊作の祈りを込めて祝詞をささげる保存会の窪田会長=15日午前6時ごろ、鹿児島県龍郷町秋名

 多くの人が屋根の上に密集して乗るショチョガマは新型コロナ対策で中止となったが、保存会の窪田圭喜会長や両集落の区長が午前6時ごろ、山の中腹で祭事のみ行い、祭壇に赤飯や焼酎、みきを供えた。

 平瀬マンカイは午後4時ごろから始まり、しめ縄を付けた「神平瀬」と「女童平瀬」の二つの岩にノロ役の女性5人と、補佐役の男女7人が登り、海のかなたに向かい稲魂を招くしぐさを繰り返しながら唄を掛け合った。最後はノロ役が両手を合わせて拝み、浜辺で集落の保存会会員らが八月踊りを踊った。

 保存会の窪田会長は「集落で協力しながら感染症対策を徹底し、無事終了することができてほっとしている。コロナが一日も早く収束し、来年こそ両方の神事ができ、観光客もたくさん来ていただくことを願っている」と話した。

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