全国郷土紙連合

全国11新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

アラセツ前日「ツカリ」 ごちそう供え、コウソガナシ祭る 龍郷町秋名

お供え物の前で先祖に家内安全を祈る肥後サツさん=14日、鹿児島県龍郷町秋名

 旧暦8月最初の丙(ひのえ)の日に当たる15日はアラセツの祭り日。「秋名アラセツ行事」で知られる鹿児島県龍郷町秋名・幾里集落(奄美大島)では、前日の「ツカリ」となる14日、地域住民が家庭でごちそうをお供えしてコウソガナシ(先祖の神)を祭った。

 アラセツ行事は先祖を祭り、五穀豊穣に感謝する稲作儀礼。秋名・幾里集落で受け継がれる祭事「ショチョガマ」・「平瀬マンカイ」は、国の重要無形民俗文化財に指定されている。アラセツの前夜祭という意味があるツカリの日には、かつて住民が集落の家々を回って夜を踊り明かしたとされる。

 14日夕方、秋名の肥後サツさん(94)宅では、先祖のために用意された5つの膳が並び、ミキ(発酵飲料)とお酒が添えられた。サトイモや地元で捕れた高級魚(ジヌユ)、自家製の果物なども供えられた。肥後さんは「こうして健康に過ごせるのもご先祖様のおかげ。これからもお守りください」と家内安全を祈った。

 ツカリの日には毎年欠かさずお供え物をするという肥後さん。集落内では高齢化が進み、ツカリにごちそうを供える家庭が減少している中、70年以上この伝統を守り続けている。

 「ご先祖様は家の守り神。今は新型コロナもあるし、健康祈願のためにも絶対にやらなければ」との強い思いがあった。家族とツカリのお供え物を準備するのが楽しいという肥後さんは「毎年月が照り始めると、もうすぐツカリとアラセツだなあとわくわくする」と笑顔で語った。

関連記事

子どもたちが田原凧作り

 田原市の「田原凧(たこ)保存会」は、凧作り教室を「田原まつり会館」で開いた。保存会の凧師が指導する「凧の学校はやぶさ」の生徒らが学んだ。  保存会で請け負っている「賞状凧」作りの一環。凧...

優しい色使いに細かな描写 絵本「あんぱるぬゆんた」原画展

 八重山に伝わる民謡「あんぱるぬみだがーまゆんた」を題材にして作られた絵本「あんぱるぬゆんた」の原画展(我がーやいまの自然環境を考える会主催、アンパルの自然を守る会共催)が12日から石垣市民会館...

TNR、村が初の予算化 多良間 猫60匹に不妊手術 本土から獣医師2人来島

 【多良間】多良間村の塩川集落センターで13日、猫の一斉TNRが実施された。初日は34匹の不妊手術が完了。きょう14日も約30匹の手術が行われる予定となっている。今回の取り組みは村が初めて予算を投入、主体...

長野日報社

師走の街に彩り添える 茅野駅東口イルミ点灯  長野県

長野県茅野市のJR茅野駅東口ロータリーで今冬もイルミネーションの点灯が始まった。モミの木に似たシンボルツリーの「ポプシー」と道路沿いのシナノキの並木に青や白、赤など約5万球の発光ダイオード(L...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク