いつか能代で再会を ヨルダンのパラ選手とオンライン交流会
能代市がパラリンピックを終えたヨルダンの選手らとオンライン交流会を実施(市役所で)
東京五輪・パラリンピックでヨルダンのホストタウンになっている能代市は6日、市役所でパラリンピック大会の競技を終えた選手団や駐日ヨルダン大使館のタラル領事らとオンライン交流会を開いた。新型コロナウイルスの影響で事前合宿こそできなかったものの、ヨルダン側は市を挙げて応援してくれたことに感謝し、いつか能代を訪れることを約束。斉藤市長は選手たちの健闘をたたえるとともに、今後も交流を続けたいという思いを伝えた。
パラリンピック大会には、ヨルダンから陸上砲丸投げ、卓球、パワーリフティングの3競技に男女10人が出場。砲丸投げ男子のアハマド・ヒンディ選手、パワーリフティング49㌔級男子のオマル・カラダ選手、88㌔級男子のアブデル・カリム・アル・ハタブ選手、107㌔超級男子のジャミル・アル・シブリ選手が金メダルを獲得し、卓球クラス5(車いす)女子でヒタム・アブ・アワド選手が銅メダルを手にした。
オンライン交流会には、斉藤市長、市職員、ヒンディ選手、カラダ選手、ハタブ選手、パワーリフティング女子79㌔級4位のアスマ・イッサ選手、86㌔級女子に出場したサルワ・アル・ハジャージ選手、タラル領事、通訳ら合わせて約20人が参加。選手たちの背後には同市の小中学生の応援メッセージが寄せ書きされたヨルダンの国旗が飾られた。
選手の成績などの紹介の後、斉藤市長は「大活躍おめでとうございます。ヨルダンの皆さんが活躍する姿に元気をいただいた」と賛辞を送り、事前合宿を行えなかったことは残念だとしつつも「ぜひとも能代に足を運び、選手たちの素晴らしい技術を伝えていただけたらうれしい」と今後の交流に期待していた。
タラル領事は「選手たちのパラリンピック参加はヨルダン人の心に喜びをもたらした」と述べ、パブリックビューイングで応援した五輪の空手で銅メダル、共同応援したパラリンピックの陸上砲丸投げで金メダルを獲得したことから「能代市はわれわれにとって縁起がいい」と語った。
選手たちもそれぞれコメントを述べた。このうち、ハタブ選手は「パラリンピックへの参加は名誉なことでメダルを取ったことは忘れられない。皆さんと面と向かって会うことができずに国に帰るのは残念」、ヒンディ選手は「試合の1日前に、能代市の皆さんが共同応援をしてくれるという話を聞いた。皆さんの思いが届きました。ありがとうございます」と話した。
また、イッサ選手は市がヨルダンを応援するために用意したフェイスブックのアカウントに元気づけられたとし、「試合が行われるたびにフェイスブックを更新してくれたので、すぐに確認していた。そのおかげでアウェーという気がしなかった」と喜んでいた。
その後、お互いに質問の時間が設けられたほか、4日に行った共同応援の様子を紹介するなどして交流を深めた。タラル領事は同市がホストタウンとなってから市民の温かい気持ちを感じ続けていたとし、「いつか絶対に能代市を訪問したいと思う」と告げると、斉藤市長も「皆さんと能代で出会えることを楽しみにしている」と歓迎の言葉を伝えた。
最後はモニター越しに記念撮影を行い、交流会を終了した。
関連記事
綱のし神事で祝う 改築「蔵SHOP」に掲げる 竹の露酒造場
大みそかから元旦にかけて鶴岡市羽黒町の出羽三山神社で行われた松例祭で、地区の若衆が担いだ引き綱を奉納する「綱のし神事」が14日、羽黒地域の酒造会社、竹の露酒造場で行われた。竹の露では昨年、築370年の...
「特殊詐欺に注意」カード風ポスター 帯広署研修中の落合巡査制作
帯広署で実務研修中の道警の落合七菜華(ななか)巡査(23)が、特殊詐欺への注意を呼び掛けるポスター「『トクシュサギ』という名のツル」を制作した。落合さんは「詐欺の手口は新しいものが出てきている。...
バス運転士が不足 路線維持に苦慮、便数少ない徳地では親が防府や周南に通う高..
全国的にバス運転士が不足する中、山口市内の一部地域でも問題が生じつつある。市は採用助成金の創設や就職説明会の開催などで人員確保、路線維持に努めているが、働き方改革に伴う2024年問題、バス会社...
元ドラゴンズ投手・岩瀬さんがプロ野球殿堂入り
今年の殿堂入りのプレーヤー表彰が16日発表され、愛知大学野球部出身で中日ドラゴンズ元投手の岩瀬仁紀さん(50)がオリックス、マリナーズで活躍したイチローさん(51)とともに選ばれた。大学、社会人時代で...