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復興へ前進 決意新た 胆振東部地震3年 厚真町で追悼式

最大震度7を観測し、災害関連死を含め44人が亡くなった2018年9月6日の胆振東部地震から6日で3年を迎えた。厚真町では前日の5日、山腹崩壊による土砂災害などで犠牲になった町民37人に哀悼の意をささげる追悼式が町総合福祉センターで行われ、遺族や来賓など約80人が参列。亡くなった町民の冥福を祈るとともに、復興への思いを新たにした。

犠牲者を悼み、復興への思いを新たにした追悼式=5日、厚真町総合福祉センター

 式辞で宮坂尚市朗町長は「お寄せいただいた温かい激励の思いに応え、私たちは震災の埋もれた悲しいまちで終わらせない決意を新たにしている。みんなが一人のため、一人がみんなのために協力し合い、犠牲となられた方々から託されたふるさと厚真町の復旧から復興、復興から創生への歩みが着実なものになると信じている」とあいさつ。町議会の渡部孝樹議長は「今を生きる私たちが犠牲になられた方々に報いるため、胆振東部地震の経験を教訓として生かし、前進していかなければいけない。美しい、住みよい町・厚真を未来に引き継いでいく」と追悼の言葉を述べた。

 遺族を代表した中田仁さん(38)は「残された私たちは新たな生活を始めているが、復興はまだ道半ば。(震災の)爪痕が残り、いまだ新しい生活になじめていない人もいる」と仲間を思いやり、「皆さんの思いを引き継ぎながら、厚真町の復興に努めて参ります」と誓った。

「忘れない」記憶後世に

 追悼式は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、遺族と町内の関係者に限定して開催。一般町民らは式後の自由献花で、祭壇に花を手向けた。

 同僚や知人が犠牲となった同町本郷の会社員、長橋政徳さん(73)は「毎年、

献花に訪れるたびに顔を思い出す。安らかに休んで下さいという気持ちで手を合わせた」と祭壇を見詰め、妻の恵美子さん(71)は「二度とこのような災害は起きてほしくない」と話した。

 3月まで同町に住んでいた札幌市の会社員、川村航太さん(30)は「厚真町は第二の故郷。復興は進むが遺族らの心のケアやサポートは今後も続く。町は離れてしまったが、当時の記憶を後世に伝えるのも残された人間の役目。絶対に忘れない」と語った。

 6日はつたえり公園に設置した慰霊碑の前に関係者が集まり、正午のサイレンに合わせて黙とうを行った。

 胆振東部地震 2018年9月6日午前3時7分ごろ、胆振中東部を震源とする地震が発生した。震源の深さは37キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6・7で、厚真町で最大震度7を記録したほか、安平、むかわ両町で震度6強、札幌市東区、千歳市、日高、平取両町で震度6弱を観測した。道がまとめた被害状況(8月1日現在)によると災害関連死を含む死者は厚真町37人、苫小牧市2人、むかわ町1人、新ひだか町1人、札幌市3人の計44人、負傷者は785人。建物被害は住宅の全壊が491戸、半壊が1818戸、一部損壊は4万7108戸に上った。

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