福富君(八重高3年)が県内初受賞 米スタンフォード大主催「e─アワード」 夢は「世界的エンジニア」

「スタンフォードe―JAPAN」に参加し、上位3人に入った福富皓之君=27日午後、八重山高校校長室
アメリカのスタンフォード大学が主催する日本の高校生のためのオンライン教育プログラム「スタンフォードe―JAPAN2021」に八重山高校3年の福富皓之君(17)が参加し、成績上位者3人に贈られる「スタンフォードe―アワード」を受賞した。県内初の快挙に福富君は「まさかと思ったがすごくうれしい」と喜びを語り、「世界中で活躍できるエンジニアになりたい」と将来の夢を語った。
同プログラムは応募で選ばれた国内の高校生が日米関係や歴史的、現代的問題についてアメリカと日本両方の視点から学ぶために2015年から行われている。 福富君はことし留学を予定していたがコロナで断念。日本で国際交流できる同プログラムを発見し応募したところ、書類審査を経て参加者28人に選ばれた。
2月から7月までの半年間、毎週土曜日に行われる90分間の講義を受講。講義はスタンフォード大学教授をはじめ、各分野の最前線で活躍する専門家、学者などが全て英語で授業を配信し、参加者同士もディスカッションなどで学びを深めた。 福富君は授業前と授業後に課されるリポートで全て満点を獲得。最終論文では「あいまいさと明確さ:日本の米と文化的差異」をテーマに日本とアメリカの表現の明確さについて比較、考察を行った。これらの成績が高く評価され、見事上位3人に輝いた。
受賞に福富君は「まさか自分がと思ったが、評価されてすごくうれしい」と笑顔を見せ、「全て満点だったのも大きなポイント。論文でも自分の意見をしっかり述べることを意識した」と分析した。 印象に残っている授業はシリコンバレーについて教授に行ったプレゼンテーション。「英語力、リーダーシップ、話をまとめる力、エビデンスを見つける力などいろいろなことを学ぶことができた」と充実感をにじませた。
将来の夢は「世界中で活躍できるエンジニア」。英検準1級の英語力を生かすグローバル入試で東北大学工学部入学を目指す。「世界中の留学生や外国人と一緒に英語で授業を受けることができる。アメリカにも長期留学し、視野を広げたい」と目標を語った。
黒島直人校長は「大きな成果を得ることは素晴らしい。異文化を学びたいという貪欲な熱意が大きな道を開いてくれた。世界に貢献できる人材になってほしい」と期待を込めた。 福富君は来年8月にスタンフォード大学での表彰式に招待され、論文のプレゼンテーションを行う予定。
関連記事
龍神へ移住を オンラインセミナー
和歌山県田辺市龍神村への移住促進に取り組んでいる連携組織「龍神村移住促進プロジェクト」が今月から、オンラインセミナー「和歌山県 龍神村 移住の案内帖(ちょう)」を開く。全3回のうち1回目が30...
酒田 いろは蔵パークB館オープン ト一屋とイゴット
酒田市上本町の酒田商業高校跡地(市有地)で整備が進められていた商業施設「いろは蔵パーク」。先月末のA館に引き続き18日、スーパー・ト一屋と、酒田天然ガス運営のキッチンスタジオ「iGot(イゴット)...
更新時などで2割申請、マイナ免許証スタートから間もなく1カ月【山口】
各種手続きの簡略化などメリット マイナンバーカードと運転免許証が一体化したマイナ免許証の運用が始まり、県内で唯一の変更窓口となる山口市小郡下郷の県総合交通センターでは、免許証の更新、住所変更...
万博で帯広発「パラコレ」花開く 主宰の森田さん「次の舞台へ」
大阪・関西万博の会場で17日、帯広発の障害者のファッションショー「パラコレクション(パラコレ)」が開かれた。車いすや義足のモデルが着物を着てダンスなどを披露。障害者も健常者も分け隔てなく着ること...