3代目アイドルはコブダイ 高級活魚・繁光 宇部
水槽の中をゆっくりと旋回するサザエちゃん(高級活魚・繁光で)
宇部市新天町2丁目の高級活魚・繁光(繁光裕二代表)にある水槽で、コブダイ(雄)の「サザエちゃん」が悠々と泳いでいる。来店客らが顔を近づけると、口をぱくぱくさせて人懐っこいしぐさを見せ、「看板魚」の務めを立派に果たしている。 8年飼育していたドチザメの「ジョニー」が昨夏に死んでしまい、繁光代表が新たなペットを探していたところ、6月に魚市場でコブダイを発見。宇部沖で水揚げされるのは極めて珍しく、愛らしい表情にも心引かれ、スッポンのキャサリン、ジョニーに続く3代目のペットとなった。 水槽(縦・横2メートル)にはメジナやヒラメ、イシダイが同居。最初は餌に見向きもせず体調が心配されたが、1カ月ほどで環境になじみ、アサリのむき身などを食べるようになった。特に好物なのがサザエで「覚えてもらいやすいかも」と命名した。 サザエちゃんは推定5歳で体長は80センチ、体重5キロ。水槽の前で手を振るとのっそり近づき、つぶらな瞳で見詰めてひれを振るように見えるしぐさが「癒やされる」と近隣住民の評判を呼んでいる。
繁光代表は「コロナ禍の中、子どもたちに喜んでほしいとの思いから飼育を始めた。さらになれてきたらコブを触ったり、直接手から餌をやったりできれば」と話した。
コブダイは性別が雌から雄へと変わる雌性先熟(しせいせんじゅく)。大きく張り出した頭のコブと鋭い歯が並ぶ強力な顎が特徴的で、寿命は20年前後といわれている。
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