イタツキバラで邪気払い 大浜、40年ぶり獅子頭新調

約40年ぶりに新調した獅子頭に神酒を注ぐ大浜獅子・棒保存会会員=23日夕、大浜公民館
旧盆明けの23日、邪気を払い地域住民の無病息災を願う伝統行事の「イタシキバラ」が各地で行われ、石垣市内の大浜と登野城では勇壮な獅子舞が披露され、村の繁栄とコロナ収束を祈願した。
大浜公民館では大浜獅子・棒保存会(田盛英伸会長)の会員約20人が公民館で行った。獅子頭は約40年ぶりに新調。魂を入れる「獅子起こし」では島袋英信館長が神棚の前で「ニガイフチィ」を読み上げ、会員らが清めの塩と神酒を口にした。

神棚の前でニンガイを行う大浜獅子・棒保存会の会員ら=23日夕、大浜公民館
島袋館長は「大浜村の厄払いをして、早めのコロナ収束を願う」、田盛会長は「メンバーが少ないが頑張って元気よく戻ってきたい」、同館の前津秀一郎教養部長は「伝統継承も一つの責務。気持ちを一つにして頑張って」とそれぞれ述べた。
この後、大浜村にある4軒の家々を回って同館へ戻るイタツキバラを役員の みで縮小して行った。字民へは後日、イタツキバラの様子を映像で見られるQRコードを配布予定。
登野城字会(新城浩健会長)と登野城獅子保存会(黒島弘会長)の関係者らは午後2時から獅子頭と弥勒の面を保管するアラスクヤーに集い、恒例の「獅子祀り」を執り行った。

勇壮な舞で無病息災を願う登野城獅子保存会の獅子=23日午後、登野城のアラスクヤー
神司がニンガイを行った後、三線と笛でナナツンガニ、無蔵念仏節、弥勒節を演奏。獅子起こしの祈願の後、ビギシィシィ(雄獅子)とミィーシィシィ(雌獅子)が登場し、獅子舞を披露した。 獅子はススキの葉で作られたサンを神司から受け取ると村の四隅に見立てた盛り砂にそれぞれ配置。邪気退散と無病息災、コロナ終息を祈願した。
黒島会長は「コロナ禍ということで字民も招待できず残念で心苦しいが、無事に祈願を終えてほっとしている」と安堵の表情を見せ、「獅子の力で邪気を追い払い、来年10月に行われる結願祭に気持ちを向けていきたい」と語った。
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